そろばんのやり方 完全ガイド|使い方・仕組み・たし算ひき算まで【図解・初心者OK】

そろばんのやり方 完全ガイド|使い方・仕組み・たし算ひき算まで【図解・初心者OK】

結論として、そろばんのやり方は「指の使い方」と「5・10の合成分解」という2つの核を押さえれば基本が完成します。多くの初心者がつまずくのは珠の操作そのものではなく、そのまま足せない・引けないときの処理です。本記事では、各部の名称と仕組み、数の置き方、正しい運指、たし算・ひき算、掛け算・割り算への進み方、暗算への発展、つまずきの対処、上達の練習法までを、初めての方がつまずかない順序で図解前提に解説します。1973年からそろばん教育に携わる株式会社イシド・石戸珠算学園の指導現場の視点も交えてお届けします。

この記事でわかること

  • そろばんのやり方は「各部と数の表し方→運指の固定→5と10の合成分解」の3ステップで身につきます。
  • 珠を動かすのは親指と人差し指の2本だけです。
  • 足せない・引けないときは、5と10の合成分解で処理します。
  • 掛け算・割り算はこの土台の上に進み、最終的に珠算式暗算へ発展します。

監修者情報

沼田紀代美

沼田 紀代美(ぬまた・きよみ)|株式会社イシド 代表取締役社長

全国に展開する「いしど式そろばん教育」を通じて、幼児から大人までのそろばん教育・珠算指導・暗算力育成・子どもの能力開発に長年携わる。株式会社イシドは1973年設立のそろばん教育企業。著書に『子どもに習い事をさせるならそろばんからはじめなさい』。

※本記事は、そろばん教育の専門家として監修を受けています。

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1 そろばんとは|各部の名称と仕組み

結論

そろばんは梁(はり)を境に、上の五珠が1つで5、下の一珠が1つで1を表す計算器具です。梁に接した珠だけを数えて数を読みます。

そろばんは1本の桁で0〜9を表します。中央の横棒「梁(はり)」の上にある「五珠(ごだま)」は1つで5、梁の下の「一珠(いちだま)」は1つで1を表します。数を作るときは、一珠を上げて梁に付け、五珠を下げて梁に付けます。数を読むルールは「梁に接している珠だけを数える」こと。五珠1つ+一珠2つが梁に付いていれば、5+2で「7」です。

名称
説明
そろばん本体の外枠
梁(はり)
五珠と一珠を分ける中央の横棒
1本で1つの位を表す縦の軸
五珠(ごだま)
梁の上にある珠。1つで5を表す
一珠(いちだま)
梁の下にある珠。1つで1を表す
定位点
梁の上にある等間隔の目印。位の基準にする
そろばん各部の名称(枠・梁・桁・五珠・一珠・定位点)
そろばん各部の名称

2 数の置き方・読み方|定位点を一の位に合わせる

結論

計算前に、どの定位点を一の位にするかを決めます。位の基準を固定することで桁ズレのミスを防げます。

梁の上には等間隔に「定位点」があります。計算を始める前に、どの定位点を一の位にするかを決めましょう。位の基準を固定することが、桁のズレによるミスを防ぐ第一歩です。例えば「6」は一珠1つ+五珠1つ、「8」は一珠3つ+五珠1つを梁に付けて表します。

そろばんで表す0から9までの珠の配置
0〜9の珠の配置

位取りと10進法|そろばんは「位」が目で見える

位取りとは、数の位を定めることです。私たちが普段使う10進法では、1234という数は「4が一の位、3が十の位、2が百の位、1が千の位」というように、桁の位置ごとに大きさが決まっています。0〜9の10種類の数字で表し、10集まると位がひとつ上がる——この仕組みは、人間の指が10本であることに由来するといわれています。

そろばんが優れているのは、この位取りの仕組みが道具の形そのものになっている点です。1本の桁がちょうど1つの位にあたり、隣の桁に移れば位がひとつ動きます。数字の上では抽象的な「位」の概念を、珠の位置として目で見て、指で動かして確認できるため、位取りの感覚が自然に身につきます。桁ズレのミスを防ぐには、計算を始める前に「どの定位点を一の位にするか」を毎回固定することが第一歩です。

3 基本の運指|親指と人差し指の2本で動かす

結論

珠を動かすのは親指と人差し指の2本だけ。一珠を上げる(足す)のは親指、下げる・五珠を動かすのは人差し指が基本です。

結論として、基本的に珠を動かすのは親指と人差し指の2本だけです。一珠を上げる(足す)のは親指、一珠を下げる・五珠を動かすのは人差し指、という役割を最初に固定します。この型を最初に正しく覚えるかどうかで、その後の上達スピードが大きく変わります。右手で珠を操作し、左手で本体を軽く押さえます。

沼田紀代美

監修者からのアドバイス|沼田 紀代美(株式会社イシド 代表取締役社長)

最初に指の役割を身に着けることが何より大切です。石戸珠算学園でも、入門期はスピードを一切求めず、親指と人差し指の動きだけを丁寧に確認します。正しい指使いなど基本を確実に身に着けることが後の上達に影響します。

正しい運指とNG例(親指で上げ、人差し指で下げる)
正しい運指とNG例

4 たし算のやり方|そのまま足せないときは5と10を使う

結論

たし算は珠をそのまま足すのが基本。9までの数は5の合成、1桁で足せないときは10の繰り上がりで処理します。

たし算は、足したい数の珠をそのまま入れるのが基本です。問題は入れたい珠が足りないとき。このとき「5の合成」または「10の合成(繰り上がり)」を使います。

5の合成

一珠が足りないときは5を足してから余分を引きます。3+4は一珠を4つ足せないので「5を入れて1を払う(4=5−1)」と考えるのが一般的です。いしど式は幼児でも理解しやすいように、違ったやり方で指導しています。

10の合成(繰り上がり)

その桁で足せないときは、上の位に10を繰り上げて調整します。8+5は一の位に5を足せないので、5の補数である5を払ってから十の位に10を入れます。筆算では「くり上がりの1」が頭の中の記号にすぎませんが、そろばんでは十の位の一珠が実際に1つ上がるため、位が動く瞬間を目で見て確認できます。抽象的でつまずきやすい繰り上がりの仕組みを、珠の動きとして体感的に理解できることが、そろばん学習の大きな利点です。

  • 3+1=一珠を1つ足す(そのまま)
  • 3+4=5を入れて1を払う(5の合成)
  • 8+5=5を払って、10をたす(10の合成)
8+5をそろばんで計算する珠の動き
8+5の珠の動き
しろっくまくん
いしど式の現場から

幼児にとってつまずきやすいのは「5」の合成分解です。いしど式は幼児でもできる独自のメソッドに基づき指導しています。

5 ひき算のやり方|5と10の分解で考える

結論

ひき算は珠をそのまま払うのが基本。払えないときは5の分解、桁で払えないときは10の繰り下がりを使います。

ひき算も、引きたい数の珠をそのまま払うのが基本です。払えないときは「5の分解」「10の分解(繰り下がり)」を使います。たし算でやったことを逆にする、と考えると理解しやすくなります。繰り下がりも同様に、十の位の珠が1つ下りて一の位に10が現れる様子が目に見えるため、「10を借りてくる」という筆算の抽象的な操作が、具体的な珠の移動として腑に落ちます。学校の算数で繰り上がり・繰り下がりに苦手意識を持つ子ほど、この「見える化」の効果は大きくなります。

  • 7−4=「5を払って1を入れる(4=5−1)」という考えが一般的ですが、引き算もいしど式では幼児でもわかりやすいように違った考え方をしています
  • 12−5=十の位から10を崩して「5を入れて10を払う(繰り下がり)」
12−5をそろばんで計算する繰り下がりの珠の動き
12−5の繰り下がり

6 掛け算・割り算へ進む|九九と商立て

結論

掛け算は九九で部分積を正しい位に足す操作、割り算は商を立てて引く操作です。たし算・ひき算の土台ができてから進みます。

加減算が安定したら掛け算・割り算に進みます。掛け算は九九を使って部分積を正しい位に足していく操作、割り算は商を立てて引いていく操作です。いずれも位取りが難所になります。

7 暗算への発展|頭の中のそろばんを動かす

結論

そろばん操作が安定したら、頭の中にそろばんを思い浮かべて珠を動かす「珠算式暗算」へ。速く正確な暗算につながります。

そろばんのやり方が身につくと、頭の中にそろばんを思い浮かべ、その珠を動かして計算する「珠算式暗算」へ発展できます。数を映像として扱うため、桁数が増えても崩れにくいのが特徴です。これがそろばん学習の大きな到達点です。

沼田紀代美

監修者からのアドバイス|沼田 紀代美(株式会社イシド 代表取締役社長)

珠算式暗算は、そろばんの操作が体に染み込んだ子が自然に到達する段階です。焦って暗算に移るより、まず操作の正確さを徹底することが、結果的に暗算力を伸ばします。

8 初心者がつまずきやすい点と対処

つまずき
対処
桁がずれる
計算前に一の位の定位点を必ず固定する
運指がバラつく
親指と人差し指の役割を毎回確認する
合成分解で止まる
5と10の組み合わせを声に出して反復する
速さが出ない
スピードより正確さを優先し、毎日短時間続ける
しろっくまくん
いしど式の現場から

入門者が最初の1か月でつまずく箇所トップ3は、①指使い(運指)の間違いに気づかない、②「5」の合成分解、③鉛筆を持ったまま指の形をキープする、です。大人からみれば簡単なことのようですが、子どもにとっては繰り返しの習得が必要です。

9 上達するための練習法

結論

上達の近道は「正しい運指を固定し、1日5〜10分を毎日続ける」こと。正確さを優先し、読み上げ算で聴いて処理する力も鍛えます。

  • 1回5〜10分でよいので毎日続ける
  • スピードより先に正確さを優先する
  • 声に出して数字を読むことで、記憶の定着と正確に読み取る力を養う
  • 正確に解けるようになったら暗算へ移行する

練習の組み立ては「短く・毎日・同じ時間帯」が基本です。1回5〜10分でも、毎日続けたほうが週1回まとめて練習するより定着します。メニューは、①運指の確認(1〜50までの足し引きなど指の基礎練習)→②その日の課題(合成分解の練習)→③読み上げ算、の順がおすすめです。読み上げ算は、耳で聞いた数字を即座に珠へ変換する練習で、記憶の定着と正確に読み取る力を同時に鍛えられます。自宅ではインターネットそろばん学校のような教材を使えば、わかるまで何度でも同じ単元を繰り返せます。

10 独学とオンライン、どちらで学ぶ?

結論

基本は独学でも始められますが、運指のクセは直しにくいもの。早い段階で指導を受けると遠回りを防げます。

結論として、基本操作は独学でも始められますが、運指のクセと基本の考え方は一度つくと直しにくいのが難点です。特に指の使い方は、自分では間違いに気づきにくく、動画を見ながらの独習では修正の機会がありません。早い段階で指導者に手元を見てもらい、正しい型を確認できると上達が早まります。送迎なしで自宅から対面同等の指導が受けられるオンラインそろばんは、手元をカメラで映して細かく確認してもらえるため、最初の型づくりに適した選択肢です。予習・復習用の教材(インターネットそろばん学校)を併用すれば、授業の間の自宅練習も自分のペースで進められます。

11 まとめ

この記事のまとめ
  • 上の珠は5、下の珠は1。梁に付いた珠で数を読む。
  • 珠を動かすのは親指と人差し指の2本だけ。役割を最初に固定する。
  • 足せない・引けないときは5と10の合成分解で処理する。
  • 掛け算は九九+位取り、割り算は商立て。加減算の土台の上に進む。
  • 正確さが安定したら珠算式暗算へ発展する。
  • 運指のクセ防止には早期の指導が有効。

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よくあるご質問

Qそろばんのやり方は独学で習得できますか?
A基本操作は独学でも始められます。ただし運指のクセや考え方は一度つくと直しにくいため、早い段階でオンライン指導などで正しい型を確認すると上達が早まります。
Q珠を動かすのは何本の指を使いますか?
A親指と人差し指の2本です。一珠を上げるのは親指、下げる・五珠を動かすのは人差し指が基本です。
Q5の合成・10の合成とは何ですか?
A足せないときに5や10を使って置き換える考え方です。8+5は「8を払ってから10を繰り上げる」と処理します。
Q初心者は何から始めればいいですか?
A各部の名称と数の置き方→運指の固定→たし算・ひき算(5と10の合成分解)の順です。掛け算・割り算はその後に進みます。
Q大人からでもそろばんのやり方は身につきますか?
A身につきます。手順は同じで、正確さを優先して継続すれば、暗算力や集中力の向上も期待できます。
Qどのくらいで計算できるようになりますか?
A個人差はありますが、毎日5〜10分続ければ数週間〜数か月で簡単なたし算・ひき算ができるようになります。
Q掛け算・割り算はいつ習いますか?
Aたし算・ひき算が安定してからです。九九の暗算と位取りが前提になります。
Qそろばんと暗算はどうつながりますか?
Aそろばん操作が体に定着すると、頭の中で珠を動かす珠算式暗算へ発展します。これが速く正確な暗算の土台になります。

監修者情報

いしど式オンライン編集部

全国300校50年の実績でそろばん教室事業を行っている株式会社イシドが展開するいしど式オンライン編集部が、オンラインそろばん教室についてのトピックやそろばんのオンライン学習に関連するコンテンツを発信しています。

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