公文とそろばんの違いと併用は可能か|伸びる力・学べる範囲を整理
結論として、両者は学べる範囲が異なり、目的が重なる部分は少ないため併用も成立します。本記事では違い、併用の考え方、併用時の注意点、始める順番までを整理します。
この記事でわかること
- ✓公文とそろばんの違いは「学べる範囲」です。そろばんは計算・暗算に特化、公文は算数全般を先取りします。
- ✓併用は可能ですが、負担を見て無理のない範囲で行います。
監修者情報
沼田 紀代美(ぬまた・きよみ)|株式会社イシド 代表取締役社長
全国に展開する「いしど式そろばん教育」を通じて、幼児から大人までのそろばん教育・珠算指導・暗算力育成・子どもの能力開発に長年携わる。株式会社イシドは1973年設立のそろばん教育企業。著書に『子どもに習い事をさせるならそろばんからはじめなさい』。
※本記事は、そろばん教育の専門家として監修を受けています。
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公文とそろばんの違いは「学べる範囲」です。
そろばんは計算と暗算に特化し、珠という具体物を動かしながら量を目で確認して、数字と一致させていく学習です。公文(算数)はプリント教材で数量から文章題まで算数全般を扱い、自分のペースで先取りしていきます。両者が重なるのは「計算」の一部分だけで、そろばんはその計算を深く(速く・正確に・暗算で)、公文は算数を広く(単元横断で)伸ばす、という方向性の違いがあります。学び方も対照的で、そろばんは道具と身体を使う体感型、公文は紙と鉛筆の自学自習型です。
2 併用は可能か
結論として、併用は可能です。学べる範囲の重なりが小さいため、そろばんで暗算力と計算スピード、公文で算数全般の先取りと学習習慣、という役割分担が成立します。実際、計算はそろばんで速くなったぶん、公文のプリントが楽に進むという相乗効果を感じる家庭もあります。ただし両方とも家庭学習(宿題・練習)が前提の習い事なので、総量が増えることは避けられません。判断基準は常に子ども本人の負担と表情です。
3 併用時の注意点
- ✓両方の宿題量を合算して無理がないか確認する
- ✓曜日・時間帯が重ならないようにする
- ✓子どもが楽しめているかを定期的に確認する
併用のチェックポイントを具体化すると、①宿題の合計時間が学年×10分程度(低学年なら1日20〜30分)に収まっているか、②送迎を含めた週のスケジュールに空白の日があるか、③どちらかを「行きたくない」と言い始めていないか、の3点です。負担が見えたら、片方の回数を減らす・一時休会するなど、やめる前に調整する選択肢があることも覚えておいてください。オンライン受講に切り替えて送迎負担を消す、という調整方法もあります。
4 始める順番の考え方
目的によりますが、暗算力・集中力・数感覚を先に作りたいならそろばんから、机に向かう習慣と算数全般の土台を先に作りたいなら公文から、という順番が考えやすい整理です。そろばんから始める場合、繰り上がり・繰り下がりを珠の動きで理解してから公文のプリントに向かうと、計算部分でつまずきにくくなります。いずれにしても一度に2つ始めるのは負担が大きいので、まず1つを3か月ほど続けて習慣化してから、2つ目を検討するのが現実的です。
監修者からのアドバイス|沼田 紀代美(株式会社イシド 代表取締役社長)
そろばんは具体物(珠)を動かしながら量を目で確認し、数字(数詞)と一致させることができますので、幼少期に数の概念を理解するための教具としても優れています。また、指は外部に出た脳と言われるように、指先の巧緻性を養うことは、脳の発達においても幼児に適しています。

そろばんも公文どちらも、「数字が好き」「算数が好き」と言えるお子さんが多くいます。苦手意識を作らず、自信を持って取り組めることが大切です。
5 まとめ
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