算数障害(ディスカリキュリア)とは|大人のセルフチェックと相談先

算数障害(ディスカリキュリア)とは|大人のセルフチェックと相談先

結論として、計算や数字の困りごとが続く場合は、ひとりで抱えず専門家に相談することが大切です。本記事では、算数障害(ディスカリキュリア)の概要、大人によく見られる困りごと、セルフチェックの目安と位置づけ、相談先、日常での向き合い方を解説します。なお、本記事は医療的な診断を行うものではありません。

この記事でわかること

  • 算数障害(ディスカリキュリア)は、知的発達に比べて計算など数の処理が著しく困難な学習障害の一つで、本人の努力不足ではありません。
  • セルフチェックは気づきの目安で診断ではなく、気になる場合は医療機関・専門家に相談しましょう。

監修者情報

沼田紀代美

沼田 紀代美(ぬまた・きよみ)|株式会社イシド 代表取締役社長

全国に展開する「いしど式そろばん教育」を通じて、幼児から大人までのそろばん教育・珠算指導・暗算力育成・子どもの能力開発に長年携わる。株式会社イシドは1973年設立のそろばん教育企業。著書に『子どもに習い事をさせるならそろばんからはじめなさい』。

※本記事は、そろばん教育の専門家として監修を受けています。

1 算数障害(ディスカリキュリア)とは

結論

算数障害は、知的発達に比べ計算など数の処理が著しく困難な学習障害の一つです。本人の努力不足ではなく特性によるものです。

算数障害(ディスカリキュリア)は、全体的な知的発達に比べて、数の理解や計算などの算数的な処理が著しく困難な状態を指す学習障害の一つです。読み書きには大きな困難がないのに数や計算だけが極端に苦手、というケースもあります。本人の努力不足ではなく、特性によるものと考えられています。

2 大人によく見られる困りごとの例

結論

暗算が極端に苦手、桁の取り違え、時間やお金の管理が苦手、数表・グラフの読み取りが負担、などが挙げられます。

  • 暗算や簡単な計算に強い苦手意識がある
  • 桁を取り違える・数字を写し間違えやすい
  • 時間の計算やスケジュール管理に困ることが多い
  • お金の管理・割り勘・概算が苦手
  • 数表やグラフの読み取りが負担に感じる
困りごとの例をやさしいイラストで(不安を煽らないトーン)。チェックリスト風だが「目安」であることを視覚的に明示
困りごとの例(あくまで目安)

3 セルフチェックの位置づけ(重要)

結論

セルフチェックはあくまで気づきの目安で、診断ではありません。当てはまっても算数障害とは限りません。

上記はあくまで気づきの目安であり、診断ではありません。当てはまる項目が多くても算数障害(ディスカリキュリア)とは限らず、疲労や不安、学習経験の不足など別の要因で同じ困りごとが起きることもあります。逆に、該当が少なくても困りごとが続いているなら、それ自体が相談してよい十分な理由です。セルフチェックの目的は白黒をつけることではなく、「自分の困りごとを言葉にして、次の一歩(相談)につなげること」にあります。結果を見て不安を深めるためのものではない、という点を忘れないでください。

4 相談先

結論

相談先は、精神科・心療内科などの医療機関、発達障害者支援センター、自治体の相談窓口です。

困りごとが続く場合は、ひとりで抱えず専門機関に相談しましょう。相談先は、精神科・心療内科などの医療機関、各都道府県の発達障害者支援センター、自治体の保健・福祉の相談窓口などがあります。いきなり受診するのがためらわれる場合は、電話やメールで相談できる窓口から始めても構いません。相談の際は、いつ・どんな場面で・どう困るかを簡単にメモしておくと、状況が伝わりやすくなります。診断を受けるかどうかも含めて、進め方は専門家と一緒に決めていけます。

  • お住まいの自治体の発達相談・保健福祉窓口
  • 発達障害者支援センター
  • かかりつけ医・精神科・心療内科

5 日常での向き合い方・工夫

  • 電卓や計算アプリを積極的に使う
  • 確認手順を固定し、ダブルチェックを習慣にする
  • 数字を扱う作業は時間に余裕を持って行う
  • ひとりで抱えず、職場や家族に共有する

日常の工夫は、「苦手を努力で克服する」より「仕組みでカバーする」方向が基本です。計算は電卓・スマホに任せて恥じない。金額や日付は指差し確認とダブルチェックを固定の手順にする。買い物はキャッシュレスにして暗算の負担を減らす。スケジュールはアラームとカレンダーアプリに任せる——。特性による困りごとは、根性ではなく環境調整で軽くなります。うまくいった工夫は自分の取扱説明書としてメモしておくと、職場や家族への説明にも使えます。

6 学習面での補い方(治療ではありません)

結論

数を映像でとらえるそろばん式の学習が数感覚づくりの一助になる人もいますが、治療ではなく合うかは個人差があります。

数を映像でとらえるそろばん式の学習が、数の感覚づくりの一助になる人もいます。ただしこれは治療ではなく学習支援の一つであり、合うかどうかは個人差があります。負担になる場合は無理をせず、専門家と相談しながら本人に合う方法を選んでください。

沼田紀代美

監修者からのアドバイス|沼田 紀代美(株式会社イシド 代表取締役社長)

無理に進めないことが大前提です。数に苦手意識のある方には、本人のペースで「できた」を小さく積むことを大切にしています。あくまで学習支援であり、医療的な判断は専門家にご相談ください。

しろっくまくん
いしど式の現場から

算数障害のある生徒さんが通っていた時、ほぼ同じところで間違えてしまいました。しかし、どんどん先に進んでしまう学校の算数とは違い、何度も繰り返してでも挑戦できるそろばんが楽しいと頑張っていました。※あくまでも一例であり個人差があります。医療的な判断は専門家に委ねてください。

7 まとめ

この記事のまとめ
  • 算数障害は数の処理が著しく困難な学習障害の一つで、努力不足ではない。
  • セルフチェックは気づきの目安であり診断ではない。
  • 困りごとが続く場合は医療機関・専門家に相談する。
  • 電卓活用や手順固定など環境面の工夫で負担を減らせる。
  • そろばん式学習は治療ではなく学習支援の一つ(個人差あり)。

よくあるご質問

Qセルフチェックで算数障害かどうかわかりますか?
Aわかりません。セルフチェックは気づきの目安で、診断は医療機関など専門家が行います。
Q大人になってから気づくこともありますか?
Aあります。仕事で数字を扱う場面で困りごとに気づく人もいます。
Qどこに相談すればいいですか?
A精神科・心療内科などの医療機関、発達障害者支援センター、自治体の相談窓口が相談先になります。
Qそろばんで算数障害は治りますか?
Aそろばんは治療ではありません。数の感覚づくりの学習支援として役立つ人もいますが、効果には個人差があります。
Q仕事で困っています。どう工夫できますか?
A電卓や計算アプリの活用、確認手順の固定、時間に余裕を持つ、周囲への共有などで負担を減らせます。

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監修者情報

いしど式オンライン編集部

全国300校50年の実績でそろばん教室事業を行っている株式会社イシドが展開するいしど式オンライン編集部が、オンラインそろばん教室についてのトピックやそろばんのオンライン学習に関連するコンテンツを発信しています。

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